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ボクはその日、ゴンドラに閉じこめられた

text by だい
2007年12月のある日、僕は友達2人と長野県のとあるスキー場に行ってきました。天気は晴れ。スキー場も思ったより雪がある感じで、僕達は着替えを済ませた後、9時過ぎに滑り始めました。最初1本滑った後、友人1人とはぐれたものの無事合流し、しばらくゴンドラでまわそうということになりゴンドラへ向かいました。この時はもちろんみんな、あんな大事に巻き込まれるとは思ってもいませんでした。

ゴンドラは6人乗り。僕達3人の他、1組のカップルとスキー場の掃除のおばちゃんが乗っていました。最初、ゴンドラが止まった時はほとんど揺れもなく、アナウンスでは「強風のため一時停止します」という案内がありました。僕達のゴンドラは無線が壊れていて使えなかったので(電池切れかも?)、たまに聞こえるアナウンスのみが情報源でした。内容は最初から最後まで「もうしばらくお待ちください」の一点張りで、救助の状況などは一切わかりませんでした。

日も暮れて暗くなってきた18時頃、ゴンドラの下にいた救助隊の方に「閉じ込められてるのは何名ですかー?」と問いかけられ、初めて救助活動してくれていることが実感できました。それまでは、一応アナウンスで救助活動をしているという情報はあったのですが、全く経過報告(これまでに何人が救助されたなど)もなく、僕達のゴンドラの中からは救助活動の様子は全く見えなかったので、とても不安でした。救助されるとわかって、ゴンドラの中の雰囲気はかなり明るくなりました。

救助はまず、レスキューの方がゴンドラの天井に乗っかり、ワイヤーにゴンドラを固定させてから、ドアを開けて相撲のまわしに長いひもがついてるようなもので1人づつ降ろしてくれました。僕達のゴンドラは地上から20mぐらいのところで止まっていたんですが、レスキューの人が「もう大丈夫ですから安心して下さい」と言ってくれて、それを信じて下りました。中には怖がる人もいましたがみんなで励まし、声を掛け合って1人1人下りました。僕は怖いよりもゴンドラから出られる喜びのほうがはるかに大きく、全く怖くありませんでした。閉じ込められていた時は全く状況がわからず、本当に救助作業をしてくれているのか不安だったんですが、地上に降りてみるとレスキューや警察、救急車の多さにビックリしました。

今回、こういう事故にあって思ったのは、ゴンドラの中に最低限の救命道具(まず毛布。そして水、カンパンなどの食料、そして十分な数の簡易トイレ。今回は6人乗りゴンドラに装備されてたのは3個でした)は必要だということ。そしてなにがつらかったかというと、全く情報のない状態でいつ救助されるかわからない状態で待たされ続けることでした。最初は笑いもあったゴンドラの中も、次第にみんな無口になり、イライラして声を荒げる人もいました。トイレに関しても狭いゴンドラ内で人前でしなければならないのは、女の子には非常につらいことだったと思います。 簡易トイレがたりなかったため、掃除のおばさんが持っていたゴミ袋に用を足し、みんなにまわしていくといった状態でした。

今回は、レスキューへの通報が遅れたため、救出に12時間もの時間を要したと聞きます。もし、こんな事故に遭われた場合は、出来るだけ早く助けを求められるべきだと思います。(閉じ込められて1時間経過したら通報するなど……)
著者紹介
京都生まれのスノーボーダー。中学生の時からカートを始めて、26歳位まで全日本選手権などでレース活動していた。友達と一緒に行った長野県の某スキー場にてゴンドラ事故に遭遇、11時間ゴンドラの中に閉じこめられた。

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